きみ、いとほし〜幕末純愛抄〜

「準備はいいか?」


俺は山南さんと左之の所へ戻ると2人に声をかけた。


俺たちは全身、黒の着物を着て、顔も目だけ出して黒い布で隠すことにしていた。


念には念を入れる。


「こちらは大丈夫ですよ。」


山南さんが答えた。


「そうか・・・芹沢たちは今、布団へと向かった。もう少し待って深い眠りについてからの方がいいだろう。」


俺は3人に指示を出す。