きみ、いとほし〜幕末純愛抄〜

「うわぁ。皆、すでに結構飲んでんなぁ。」


宴会場に入った平助くんが思わず呟いた。


私と平助くんが角屋に着いた時、すでに宴会が始まってだいぶ経っていた。


「隊士総出だから人数もすごいよね。」


私は中に入って行く平助くんについて行きながら言った。


「そうだねぇ。隊士数人で飲みに出ることはあるけど、全隊士でって言うのは初めてじゃないかな?あ、お華ちゃん、ここだ。座ろうか。」


中に入って喋りながらキョロキョロしていた平助くんは私たちの席を見つけて座った。


「ありがとう。」


平助くんに続いて私も座った。