きみ、いとほし〜幕末純愛抄〜

「新見さんの追悼ですか?」


夜、部屋に戻った私は土方さんから明日の晩は隊士総出で角屋で宴会をするので夜ご飯はいらないと言われた。


「ああ。お前も来い。屯所には誰もいなくなるからな。平助あたりといればいいだろう。」


「そうですか・・・」


私はその話を聞いて、明日、屯所で何が起こるのか何となく分かってしまった。


昨晩、土方さんの呟きを聞いてしまったのだ。


一番仲の良い、総司ではなく、平助くんと一緒にいろと言ったのは、恐らく総司も関わるのだろう・・・


「どうかしたか?」


私が浮かない顔をしていたからだろう。


土方さんが私の顔を覗き込みながら言った。


「土方さん・・・」


私は意を決して顔を上げ、言った。