きみ、いとほし〜幕末純愛抄〜

「あれ?土方さんと山南さん、2人でお出掛けですか?珍しいですね。」


私が玄関先の掃除をしていると、土方さんと山南さんが一緒に来た。


2人で出掛けるのは珍しい事だったので、私は思わず、声をかけた。


「ええ。そんなに私と土方くんの2人は珍しいですか?」


山南さんがクスクスと笑いながら言った。


「あ、はい。すみません。ご飯はどうされます?」


もう夕方に近かったので、私は夜ご飯はどうするのかと思い、聞いた。


「ああ。そんなに遅くはならねぇ。俺たちの分も用意を頼む。」


「分かりました。いってらっしゃいませ。」


そう言って、私は土方さんと山南さんの2人を見送った。














その夜、新見さんが切腹したことを聞いた・・・