きみ、いとほし〜幕末純愛抄〜

広間はわけも分からず集められた隊士らのお喋りで騒がしかった。


「全員集まれだなんて一体、何事でしょうかね〜?」


私の隣に座った総司が言った。


「ん〜。何だろうねぇ。それよりも私もここにいていいのかな?」


私は場違いな気がして不安になった。


「大丈夫ですよ。お華さんはいつも私たちのお世話をしてくれているんです。大切な仲間ですよ。」


「静かにしろ。近藤さんから話がある。」


私と総司が話ているところへ土方さんと近藤さんが広間に入ってきた。


「詳細は分からなぬが、松平公から御所の南門へと召集を受けた。」


近藤さんが皆を広間に集めたわけを話しだす。