きみ、いとほし〜幕末純愛抄〜

でもね、お華さんは私ではない別の人を想っているんですよね・・・


お華さんてば、分かりやすいですよね(笑)


お華さんが想っている人も私にとってすごく大切な人なんですよ。


本人にそんな事言いませんけどね。


だから、私が大切に想う2人には幸せになってもらいたいと思ってます。


身を引くだなんて考えてる訳じゃなくて、2人とも大切だから、どちらか何て選べないんですよ。


あの人もお華さんに気がありそうですしね。


私は友達でかまいませんよ。


さて、考え事をしている間に日も暮れてしまいましたね。


そろそろ帰るとしましょうか。


「お華さ〜ん。日も暮れてしまいましたし、そろそろ屯所に帰りましょうか。」


私は子ども達と遊びお華さんに向かって叫んだ。


「うわ。もうそんな時間なんだ。皆、また今度遊ぼうね。」


お華さんは子ども達に言いながら私の方へ走って来た。


「さて、帰りましょうか。」


そう言って私はお華さんの手を引っ張った。


「ちょっ。総司。」


お華さんは顔を真っ赤にしてしまいました。


可愛いですね。


「ほら、帰りますよ。」


私はお華さんの言葉を無視して歩きだした。


友達でいいと言いましたが、これぐらいはいいですよね・・・


私はお華さんの手を引っ張ったまま屯所へ2人で帰った。


〜総司side・END〜