きみ、いとほし〜幕末純愛抄〜

「ええ。好きですよ。」


悠汰相手に嘘を吐く必要もないので、私はニッコリと笑いながら言った。


「そか。俺、総司のこと応援すんで。華お姉ちゃんと総司、お似合いやと思うわ。頑張ってや。」


子どもに応援されてしまいましたよ。


「クスッ。ありがとうございます。私はもう少し休みますので、悠汰は皆と遊びなさい。」


私が皆の方を見ながら悠汰に言うと悠汰は「じゃあな。」と言いながら皆の方へと駆けて行った。


一目惚れ・・・なんでしょうかね。


最初は「人斬り集団」「壬生狼」などと呼ばれ、嫌われている私達の所に働きに来るなんて奇特な人もいるものだなぁと思いながら、どんな人が来るのだろうと思っていました。


そして初めてお華さんを見た時、綺麗な人だなと思いました。


でも、お父上を亡くされたばかりで、どこか儚げで、こんな危険な場所で働く彼女を守ってあげなくてはと思い始めました。