「うん!ママ美味しいよ!」
「あら♪よかったー♪まだあるからジャンジャン食べてね?」
「はーい♪」
(あ、そういえば…お兄ちゃんは……?)
(ママ?お兄ちゃんは?)
「朔人(サクト)?先出たわよ?」
「なーんだ…起こしてくれればいいのに…お兄ちゃんのけちん坊……」
ママ……38歳。
めちゃくちゃ優しいママだけど料理はド下手。
スクランブルエッグは得意。
お兄ちゃん…朔人。19歳で大学生。私と血は繋がっていないけど凄く優しいお兄ちゃんです。
托人さん…46歳。パパでもあるけどまだパパとは呼べてない。今は海外で仕事をしていてお兄ちゃんとは血が繋がっている。
つまり私はママの連れ子でお兄ちゃんは托人さんの連れ子でママと托人さんは再婚した事になる。
そんな優しいお兄ちゃんが最近私を避けてる気がする。
(私…何かしたかなあ?)
腕を組んで考えてみるけど原因は判明しなかった。
「おい!!バカ祈里!!いつまで待たせるんだよ!!」
「あ!!忘れてた!!」
(嵐の事すっかり忘れてた………まぁドンマイ!)
私は顔を洗い歯磨きをして少しだけメイクをすると急いで家を出た。
