6月中旬

梅雨真っ只中の
東中は
いつもと変わらぬ、光景であった。

6限目の終了のベルが鳴り終わると同時に、グラウンドへ、駆け出る。

今日は誰が一番に来ているのかなぁと、1人予想しながら、行くのも、また日課でもあり、楽しみでもある。

階段を一歩一歩降り下駄箱へ。

たまに、不良に絡まれるが、気にしない。

飲み物が切れてる時は正門から徒歩2分の場所にある、コンビニサンクスへ行き、スポーツドリンクとカロリーメイトを購入し、グラウンドへ行く。

しかし大半の場合は水道水で済ます。

ただの水道水が、物凄く美味しく感じる事が出来るのも、運動部の特権なのかもしれない。

今日は幸いにも、
水筒のお茶が残っている。

鞄から水筒を取り出し、お茶を飲みながら、心の中で、「どーせ一番は牧田かユウだろ。」と呟きながら、グラウンドへ向かった。