-Whale Boy-③ ホエールボーイ3 中学時代編

「いらっしゃい~、ようこそ!卓球部へ」

「気さくなおっちゃんだな。」

春己は心の中で呟いた。

小柄でスーツ姿で
気さくな中年の男、
卓球部の顧問だ。

「君達ラケットはもってるかい?」

顧問が尋ねる。

「ぼ、僕達仮入部で来たもので、ラケットは持ってないです。」

春己が言った。

「そうかいそうかいなら貸してあげるよ。」

「シェークとペン、どちらが良いかなぁ?」

「マックシェーク?」
小山内が呟いた。

「なんだい。君達はラケットの種類も知らないのかい。まぁ良い。どっちにしろまずは体力作りだ。今から校舎10周するから、君達も早く行きなさい。」


「ぷっ、あいつら、マックシェークとか言ってやがるぜ。」
2、3年生が、後ろ指をさした。