-Whale Boy-③ ホエールボーイ3 中学時代編

春己は四味の事が嫌いだったから、
愛人を連れて無視してその場から去ろうとした。

すると四味が

「お前俺には3年生の先輩が、50人ついてんねんぞ。」
「俺がチクッたら、お前らリンチされるぞ。ええんか。」
四味のあだ名は、
はったりの四味
として、鳥茄子小では、かなり有名であった。
「おい!四味!」

後ろから体付きが
良い男子生徒が現れた。

「あ、比留川くん!」

四味は返事をした。
「お前いきがって、新入生いじめんなや。」

「ち、違うねんて、比留川君、お、俺はただ、科学技術部の勧誘をしていただけなんだよ。」

さっきとはまるで別人だ。

「うるせー!東中のオアシスである、科学技術部なんか、どうせ何もしなくても一杯入ってくんだろーが!」

比留川は喝破した。
「おうお前ら、こんなチビの言う事気にせんで良いから、早く行きな。」

「ど、どうも…」

春己と小山内は礼を言って、その場を去った。