暴力事件

荒れてる
東中には
珍しい事では無かった。

次の日
何事も無いように、 教師も接した。

普通に考えれば、
脳震盪を起こす程の暴力事件が起きれば 学校もとい学年は、大騒動になるはずに違いない。

だが東中は違った。
生徒が教師よりも
権力がある。

これが東中の、
生徒と教師の関係だ。

そんな事で、信頼関係が生まれるはずが無かろう。

しかしそれらは一部の生徒に過ぎない。
中には
優等生も居る。
真面目な子も居る。
たった一部のせいで 外部から、悪いように見られる。

世間なんて、そんなものだ。



暴力事件の翌日
前原は陸上部に入った。
勿論野球部と掛け持ちだ。
福原とユウは
喜んでいたが。

本当の意図はわからない。

春己は不安で仕方無かった。

昨日はあんなに、冷酷だった前原が。今日は春己に普通に接している。

福原は、前原が自ら反省したものだと、思い、かなり喜んでいたが。春己は本当に不安だった。

そして
春己の心の中の
歯車が少しずつ
狂い始めて来た。