春己は袋叩きにあった。


「部長~大丈夫~」
意識が朦朧とする中 藤沢の声が聞こえてきた。

どうやらここは保健室らしい。

リンチに合い
軽い脳震盪を起こし気を失っていたようだ。


「あ~目覚めた。良かった~私ホント心配してたんよ。」

藤沢は嬉し顔で微笑んだ。

「ふ、藤沢さん。ユウと福原は。」

「大竹君と福原君は委員会の集まりがあって、まだ来とらんのよ。」

「私が練習来たら、部長倒れてたから、本当にびっくりして。」

「…もしかして。部長。いじめられてるんじゃ無いかな。」
藤沢は心配そうな顔付きで、春己に尋ねた。

「私も小学校から、いじめ経験あるからつらかったらいつでも相談乗るからね。」
藤沢は優しく春己に接した。

「ありがとう。藤沢さん。俺は大丈夫だよ。それよか。6月の大会目指して頑張ろうよ。」