「ここか…」

見上げれば大きなお寺…

昨日、幸樹からツグミさん達家族が眠っている場所を教えてくれた

石の階段を上り、ツグミさんが眠っている場所を探す

「…あった」

【佐原家之墓】

…ツグミさんはじめまして…

私、篠原瑠美って言います…


お水をかけて、お花を飾り、お線香をつけ手を合わす



暫くそのままの体勢でいると、ジャリッと音がして振り返り目を見開けた

「…瑠美…??」

夕日のせいでオレンジに輝く髪の毛…

大きな影とともに見えるのは端整な顔…

「……昂…」

私の好きな人が立っていた