「ん??何??どうしたの??」

しゃがんで目線を合わせる

「これ…」

そう言って男の子は私の胸ポケットにあるアンパンマンのボールペンを指差した

「欲しいの??」

コクンと頷く

これは、昂に買ってもらったやつ…
ボールペンが無くなって買いに行かなきゃって私が言った次の日、「あげる」と言ってくれたボールペンなのだ

別に、アンパンマンが好きなわけではないけど、昂が買ってくれたものだから大切に使わしてもらっている

それを男の子は欲しいらしい…

困ったな…
究極の選択…