「紫龍さん?来てたんですか?」

苫利君が、時間を5分ほど遅刻して、空間へ現れた。

目の座った状態で、紫龍は、苫利君を見た。

「あ、すいませんっ!先輩達に仕事押し付けられてっ!!」

苫利君は、深々とお辞儀した。

「おかしいなぁ。吉井さんも鮎川さんもご機嫌で帰ってきたのに」

お辞儀をしながら、苫利君は、呟いていた。

「反省会だよ。わかってる?」

「ハイ!」

「遅刻だよ」

「ハイ!!」

「ないね、反省。ハイ解散」

紫龍は、立ち上がって、帰ろうとした。

「待って!待って待って待って!!!」

苫利君が、慌てて引き止めた。

「アンタにページ取られたくないのよ。さっきなんて主役差し置いての、まさかの2ページよ!愚痴言ってたかと思えば、優越感に浸って、あたし残して帰るし」

「何のこと言ってるんですか、反省会でしょ?やりましょうよ」

「ないのに無理してやんなくていいんだから、ね?次、祥子さん呼んできて」

「紫龍さんっ!ありますから!!ちゃんとやりますよ」


泣くなよぉ。


仕方なく紫龍は、苫利君の反省会を開くことにした。

「じゃ、改めて、苫利……苫利ぃ……苫利君です、ヨロシク。よく来てくれました。あたしが、不機嫌の中」

「紫龍さん?」

「ん?」

「まさかとは思うけど、僕の名前、知らないとか」


ギクッ(-.-;)


「な、何言って!ど、ど忘れだから!吉井さんや鮎川さんの名前さえあるのに、苫利君の名前がナイなんて、あるわけないじゃないっ!」

「ええ〜〜!!思い出せないんじゃなくて、僕の名前、まだ出来てないの!!!3部まで来てるのに!?」

「後で確認しとくから、ね?早く反省しないと200文字で終わるよ」

「……僕って、どこでも、こんな扱いなんすか?」

「動かしやすい……じゃなくて、苫利君のキャラは必要なのよ。しかも、欄に発明品提供する、いいポジションだし、イジラレキャラは、おいしいと思いなさいよ」

「僕だって、先輩達みたいにかっこよく逮捕したいですよ」

「ムリだ。あきらめろ(^.^)」

紫龍は、バッサリ切った。