「んでいねぇんだよっ・・・」 リビングの真ん中にしゃがみこんだ俺は惨めだろう。 ガチャッ・・・・・・―― 玄関からドアの開く音がした。過剰反応してしまって握り締めたこぶしが徐々に緩んでいく。 「愛・・子・・?」 「・・・・レン・・・・」 不機嫌そうな瞳で俺を見つめる愛子がココにいる。俺はさっきと変わらない位置で立ち尽くす。 愛子は俺を見て後ずさり。 頬には涙の跡があったし、目は充血している。