「俺・・・・医者目指してたんだよね。そっち方面の」




納得・・・・。




グレープフルーツジュースを一気に飲み干して、走って店を出た。




「ありがとうございました・・――!」





彼が笑ったかどうかは分からない。けれど、クスッとかすかに聞こえた気がしたんだ。




名前・・・聞いとけば良かったな。




お世話になったのに。



お父さんみたいな雰囲気の人だったな・・。




空は相変わらずの雨の降りそうな雲行き。




人は忙しなく歩いている。




私はさっきよりマシな気分で大通りを走った。


帰り道も知らないのに足は行く行く知っている方向へ向かっていく。



七不思議???(笑)



・・・・・・・・・・――――


レンに謝らなきゃ・・。



って思う感情も少しずつでいいから。出てきて欲しいと願った。



今はまだ、怖くて整理がつかないけど。




きっと・・。