今更逃げ道なんて分からないし・・・。っていうかヤケクソで着いてきたから帰り道分かんないじゃん! 半べそ状態で彼が来るのを待つ。口に手を当てて。 居酒屋にしては落ち着いた雰囲気で、主にベージュで統一されている。 でもお酒の匂いは、半端なくきつい。営業時間じゃないのかな・・・・。 「・・・・はい、コレ」 いつの間にか私の前に立っていた彼に目線を上げ、手を見る。 コレ と言って渡されたのは、グラス一杯の薄黄色の飲み物。