「愛・・・子・・・?」 馴れ馴れしく呼ぶ声になんとなく安堵していた。知らない人なのに・・・けれど優しくて甘い空気に包まれる。 もしかしたらって・・・不覚にも思ってしまった。 「・・・・・・・・」 黙り込むだけの私にそっと近寄った。 「愛子・・なのね?・・・・・大きくなった・・・」 涙目で何度もつぶやくこの空気に薄らかな記憶がよみがえる。