松下の電話の向こうでオヤジの声が聞こえていた。 相変わらず、怒鳴り散らしている。 だから‥帰りたくないんだ。 オヤジと顔を合わすのが嫌で しばらく家にも帰っていない。 このまま‥帰らなくてもいっ、か。 どうせくだらない話だろう。 勝手に思い込み、おれは 家に帰らないことにした。 これから起こる‥出来事にも 気づかず、に…っ。