おれに怒っているのか? 最初はそう思ったけど、あきらかに顔色がおかしくなっている。 『つぎー、外ラン行くよ!』 キャプテンのかけ声も耳に届いていないのか、その場から一歩も動かない。 「先輩」 『ん?』 「おれしょんべん行ってきていいっすか?」 『は?』 「だーかーら、しょんべん」 『じゃあすぐ来いよ』 キャプテンに嘘の理由を言い 体育館に残ることにした。