『ちょっといいか?』 「ん」 おれの隣に来て座るナツ。 「何か用事?」 『いや、眠れなくてさ。お前こそ早いじゃんか』 「ハルは寝てるよ。なんか風にあたりたい気分なんだ」 暗闇の中でもわかるナツの表情。 眉間にシワを寄せて おれを威嚇している。 「なに?」 『ハルに‥なにかしたか?』 やっぱり、ハルのことか。 昔からハルのことになるとすぐムキになるナツはほんとわかりやすい。 スキだと言えばいいのに。