四月一日、僕は雫と出会った。
僕はこの時点では、恋心さえいだいていなかった。

普通の優しい女子だと思っていた。

元々、僕は高校に入る気は無かった。

僕は人と付き合うのが苦手で、中学でも友達は少なかった。
そんな中、親友が一人いた。

そいつは人との付き合いが苦手な俺に話をかけたりしてくれた。

そいつが、この高校に入るから、僕も入ることにしたのだ。

そして、高校入学の前の春休み。
そいつは、前々からニュースになっていた通り魔に殺害された。

その通り魔は、殺した後も逃走していて、いまだに捕まっていないらしい。

そのニュースを聞いた時に、僕は絶望した。
たった一人の親友がいなくなったのだから。


僕は、そいつをいつか復讐してやろうとこの頃は考えていた。


だが大きな情報は、入ってこず高校入学を迎えた。


クラスに入ると、雫の周りには沢山のクラスメイトがいた。

「雫ちゃんって何でそんなに綺麗なのー？」

そんな会話が聞こえてくる。

まぁ僕には関係ないことだ。


授業が終わり、一斉に生徒が帰り始めた。

帰り道に僕は教科書を忘れていたのに気付き、学校へと戻った。



教室に戻ると、雫だけが残っていた。
そんな空気が、僕は嫌で早く帰ろうとした。


そんな時、雫が僕に話しかけた。