京「そういえば、沙羅さんの両親来ていませんけど忙しい方なんですか?」
沙「!?…ど…して…?」
京「あの、お見舞いに来ていなかったので…。」
沙「……捕まった。……警察に。」
京「……えっ?」
沙「だから、捕まったの。」
京「お、お兄さんは…?」
沙「え…、アイツのこと何で知ってるの?」
沙羅が動揺する。
京「沙羅さんが入院する3日前に挨拶されたんです。あと、鍵のやり方を教えてほしいと言われたので。」
沙「教えたの…?」
京「はい…。暗証番号はわかるって言っていたので。」
沙「…………。」
沙羅さんが黙ってしまった。
京「沙羅さん…?」
僕は彼女の顔を伺った。
沙「京ちゃん、アイツはあたしの兄だけど、兄じゃないの。…つまり、義理ってこと。だから、両親もあたしの本当の母親、父親じゃないの。」
義理…。
っということは沙羅さんの両親は……
沙「あたしの本当の両親はあたしが2歳の時事故で死んだよ。だから、親戚の家で住むようになったんだ。」

