“汚い体で京に近づけないでよね”
そう言って立ち去った女。


………汚い体。



沙「わかってるよ。汚い女だよ…。」



一人言を呟く。



はあ、帰ろ…。









――――――――――――

男「よお、久しぶりだな。」


沙「っ!?な、何で…。」



男「酷いな〜。せっかくお兄ちゃん会いに来てやったのに。待ってたんだよ。お前に働いて貰おうと。」



働く?
また、あたしに働かせる気?



嫌だ。
嫌だ嫌だ。


男「俺今、金必要なんだわ。」


だったら、自分で働きなよ。っていつも言えないのを我慢して結局言いなりなんだ。


でも…、



男「働いてくれんだろ?クスッ」



もお、やだ。
沙「………や。」


男がシワを寄せる。
男「あ゛?」



怖い。
だけど、ここでいいなりになったらこれからも何回もあるだろう。そうなったら、この男の思う壺だ。



沙「嫌だ!!」


あたしは言ったんだ。
















男「てめえ、誰に口聞いてんだよ!!逆らってんじゃねえよ!!ちょっと来い!!」



男はあたしの髪を引っ張り部屋の奥に突き飛ばした。





っ!?