そして、俺と兄貴と妹の緒羽(オトハ)は、荷物を持ってお袋と、一緒に家を出た。


1番上姉の歌唄(ウタウ)と、長男の羅(ライ)は親父と家に残った。



さっさと家を出た、お袋と手を繋いだ兄貴と緒羽。



そんな中俺だけは、ぽつんとまだ家に残って、立っていた。



すると、『どうしたの?置いてかれた?』と聞く姉貴。



『…お姉ちゃん…』


『ん?』



『もうみんなとご飯…食べれないの?』


『…斗和…』



『お出かけできないの?』


『………』


『遊園地は?水族館は?海は?…行かないの??』



『……ごめんね?』


と言って涙を流した姉。



『お父さんとお母さんはどうして一緒になったの?』


今になって考えると、なんでこんな、答えずらい質問を、したんだろうかと思う。



『どうしてだろうね?』


と涙を流しながら言う姉。




『……僕わかんない』


と言って俯いた俺。