「わかんない!!!」


そう叫んだ結嘉。


「………」


「よくわからない…」


そう言い残し、歩いて行った小さな背中。



もう一度、引き止めることは…、なぜかできなかった。




……家に帰っても、『よくわからない…』そう言った結嘉の悲しい顔が、頭から離れない。



小さな体が、少しだけ震えていたのは…気のせいだろうか……?