「慎吾と行った」 「なんだ〜…」 よかったー…。 「おまえ、なんだじゃねぇだろ。あ?」 眉間にしわを寄せ、睨みつける兄貴。 「結嘉ちゃん、ほったらかしにしやがって。他の女と呑気に喋ってる暇あんなら、結嘉ちゃんちゃんと見ろ」 兄貴が投げた、空っぽの酒缶が、頭に命中した。 「った」 右手で頭をさする。