「え?」 「あいつ、斗和が女どもに囲まれてても、結嘉ちゃん普通だから」 私の歩幅に合わせて、ゆっくり歩いてくれる海人さん。 「………」 「束縛とか、しなさそうだね」 「…重い女は嫌なんで」 「重い女、か…」 すこし冷たい風が、私たちを撫でた。 「我慢は良くないよ。あいつの彼女は、結嘉ちゃんなんだから、自信持っていんじゃねぇの?」