VS~Honey~



「いいですよ。手伝います」


うんうんと了承して頷くと嬉しそうに良かったと笑った。


「ありがとうございます。すごく助かりますよ。あ、脚立からは気をつけて降りてくださいね」

「はい」


乗っていた脚立から降りようと、返事をして足を動かした瞬間、体がバランスを崩した。
降ろしたところに足場がなく、足を踏み外してしまったのだ。


「えっ、あ、わわっ、きゃぁ!」

「危ないっ!」


ガッターンッ!!
派手な音と共に体が一瞬大きくぐらついた。


「っ…」


注意されたばかりなのに、脚立から落ちてしまった。
しこし、そのわりには痛みは全くない。

あれ?

なに?

おや、と思っていると、思いがけないところから声がした。


「大丈夫ですか?」

「えっ」