VS~Honey~




晴紀は私の耳元でハァと息をつく。


「……美紗。本当はもっといろいろしたいところなんだけど……」


晴紀が吐息混じりに、耳元で低く囁く。


「うん……」


色々を想像し、覚悟を決めて私はキュッと目をつぶる。

が、しかし。


「でも、今はちょっと、もう無理かな………」

「へ……?」


そう言うと晴紀の身体から力が抜けて、ズルッと私の横にずり落ちた。

顔を横に向けて晴紀を見るとスゥと小さく寝息をたてている。