謝るようなことは何ひとつしてないのに。
気がつけば必死に首を傾げるが横に振っていた。
「いいの。だって、私晴紀じゃなきゃダメだから」
こんなに愛おしい気持ちになって、触れ合っていたいって思うのは、晴紀だけだ。
だから謝らないで。
「美紗」
「私、晴紀じゃなきゃ嫌だ…………っ…」
言葉が終わる前に、再び晴紀の唇に私の唇をふさがれた。
二度目のキスはもっと深く、さっきよりも激しい。
「……っ……」
何度も角度をかえるたび空気を求めて息をするが、晴紀の唇に追われて塞がれる。
「……んっ……」
自分の甘い声にドキッとする。
ついには苦しくなってギュウッと晴紀にしがみついた。
「美紗………」
見上げた晴紀は切なげな表情で、でもそれがとてもセクシーだった。



