頬に触れる手があまりにも冷たくてびっくりした。
『…手、冷たい。』
思わず口に出してしまった
「あっ さゆちゃんのこと探しまわってたから、手袋してなくって…ごめんね。」
答えなんか求めてないのに…バカ。
ごめんねなんて言うくせに
一向に離れる様子はない。
だんだん温かくなる手をはなしてほしくなくなるけど
優しさに甘えちゃダメなんだ・・・
『気安く触んないでよ』
強めの口調でそう言うとスッと頬を包んでいた手がはなれる
あっ…寂しい
なんて思ってしまうあたしはバカだ。
だけど
はなれた手が今度はあたしの腕を掴み
『きゃっ』
引き寄せられ気付いたらあたしは航平に抱きしめられていた。
そして耳元で囁く。
「…俺の話、聞いて?」
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