「お葬式。
 あの時、ワタシはロボットと遊んでた」

ナイは悲しいようなうれしいような不思議な表情になった

「あれはナイだったの?」

ナイは黙ってうなづいた

――そんなに昔から側にいてくれたんだ

「帰ろう」

ナイは言った

ワタシはその声がななんとなく懐かしい声に思えた

「どこへ?」

ワタシの声は鼻にかかってコドモのようだ

「ワタシが帰るとしたら、あの夏のあのプールの底しかないよ!」