浮き上がることを期待して必死でつかんだ腕

でも、ワタシとかあさんはそのまま深く沈み込んでく……

「かあさん!
 ごめんなさい、かあさん、ワタシは……」

ワタシは自分が叫び声をあげてるのも気づかなかった

いつの間にか、ワタシは誰かに抱えあげられてた



なんであんなに悲しかったのかやっと分かった

ワタシはかーさんをあのプールの底に引きずり込んでしまっていたのだ

そしてあのお葬式

ワタシは叔父、いやとーさんに手を握られて、遠くから祭壇を見てた

写真は2つ飾られてた