――そうだ、叔父の部屋……

あの部屋も機能的でモダンな部屋だった

温かみがなくて空々しい

――キレイだけど、表面しかないみたい

この世はそんなつくろった表面だけでできてるのかも知れない

ワタシは暗闇の部屋でひとり目をさましてそんなことを思ってた

「叔父が、とーさんだとしたら、あの時、死んだのは誰だろう……」

あの写真……

プールに行った夏の日

普段忙しいのに珍しく一緒にいたとーさん

潜れるようになったのがうれしくて、排水のアミに何度もタッチして遊んでた

水音、水面の光

そして悲鳴……