「部屋へ行こうか……」

しばらく互いに黙ってたけど、ステルスが立ち上がって、手を差し出した

ワタシはその手をゆっくりととり、立ち上がった

「あのね、ステルス……」

「わかってるよ、ミウ。
 病院を抜け出してるコに何かしたりしないよ」

ステルスは楽しそうにウィンクした

ワタシはその表情で、少し気持ちが軽くなった

――そうか……

病院を抜け出したことが随分昔のような気がした

もう体はなんともなかったが、やっぱりコワかった