バックを抱え、大急ぎで家を出るティアラ
片手に勉を握りしめながら

「タクシー!止まってよ!…………よし!」


ガチャ!


「どちらまで?」


「空港お願いします、時間が無いので急いでいただけますか?」


「わかりました」


「あぁ〜〜ドジだなぁ〜〜私、困ったお母さんになりそう〜〜」


心の中でつぶやく



「ありがとうございました!!赤ちゃん、ちょっと揺れるけど我慢してね〜〜」

そういうと
ティアラは空港ロビーに走りだした


「ふぅ〜〜〜搭乗手続き間に合った〜〜〜赤ちゃんも地震が来たかと思っただろうな〜〜ごめんね」


搭乗時刻になり、ティアラは機内に入った


「えーっと……あった、すいません、隣なんで前を通していただけますか?」


「どうぞ、あらっ妊婦さん?大丈夫なの飛行機乗っても!」


「はい。婦人科の先生が大丈夫だと」


「そうなんですか。」


隣の席になったのは、センスのいい、おばさんだった

「予定日は、いつなの」


「後、三ヶ月ほどなんです」


「もうすぐですねぇ」


「はい、楽しみなんです」

二人は出発までを弾む会話で待っていた