事件はその後、何の手がかりもなく過ぎていった。

「木下真紀は白ですね?事件当日学校で残業してたのを校長が証言してます。」

竹下刑事は彩に報告した。

「校長が?」

「はい!」

「なんかひっかかるのよね〜」

彩が今一すっきりしない顔をしている。

「竹下!校長から目を離さないでいてくれる?」

「はい!」

「私は、調べたいことがあるから」

そう言って何か考えごとをしている。

学校では…

今日は付き合えないと啓太に却下された知沙が校長を監視する。

「相変わらず帰るの遅いなぁあのエロジジィ」

と知沙が独り言を言った。

学校はいくつかの外灯はあるが校舎の影は真っ暗だった。

その時…

知沙は、後方に何者かの気配を感じたと思った瞬間からの記憶がない。暗闇から突然現われた何者かに襲われたのだ!知沙は、気を失いその後のことは覚えていない。