次の日の放課後も二人は、校舎の影から校長を待ったが昨日同様なかなか出て来ないので校長室の隣の部屋へ潜り込んだ。

「今日、警察の事情聴衆を受けたろ?」

と校長の声がした。

「はい!山崎先生とのことを聞かれました。」

と事務担当の木下真紀の声だった。

「他は何も聞かれなかったか?」

「事件当日の行動を詳しく聞かれました。」

「今のところお前が一番疑われているからなぁ」

「私、殺しなんかしてません!」

「それはそうだろう?山崎を一番愛していたのは君だから」

「アリバイ功作に手を貸してもいいぞ」

と校長は言った。

「そのかわり……」

「止めてください!」

と校長が体を求めている様子が二人には、想像で判断できた。

木下真紀は、慌てて校長室から逃げて行った。

「ちきしょう!」

そう言って校長は、帰り支度を始めた。

二人も慌てて外に出た。

「あのエロじじぃ!許せない!」

そい言って知沙は、怒りに充ちていた。