「…美紀」

私を呼ぶその懐かしい声が心地いい。

そして、差し出された手の平を。


ヒラヒラと舞い散る花びらに惑わされたみたいに…。


…きっと私は、手を差し延べて。

その温もりを確かめる。



花びらが落ちる瞬間に…。








【END】

2009.3.21~2009.3.26