チョコは誰の手に【短編】



「いいから…。開けといて?」


「分かっ…た。」


何で、急にマヂな顔になんの?


ほんっと淳司は、よく分からん。


「そろそろ帰るね?」


ベンチを立とうと、腰を少し浮かした時だった。


「未知留。」


淳司が呼び止める。

「何!?」


「いや…また、明日な?」


何かを言いたそうな顔つきだったけど、ニコッと笑った。


「うん…バイバイ」

私も、笑顔のお返しをしたんだ。