チョコは誰の手に【短編】



「なぁ?」


「何?」


「来月のホワイトデー…だけど…さ?」

「ホワイトデー?」

「そう。ホワイトデーの日、開けといてくんねぇ?」


「……?」


「チョコのお返しに、どっか連れてってやるよ。」


お返し…?


「いいよ…別に。
このチョコだって、行き場が無かったんだし、それを食べてくれたんだから、私の方がお礼しなきゃだし…さ?」


食べ終わった箱を袋に入れた。