「あら貴方、なかなかイケてるじゃないの」
ふわふわの茶髪をなびかせながら、彼女は微笑む。
「あこ! 圭介君は私の友達だよ! 」
ギュッと、俺の腕を握り締めて涙目で言う彼女。
長い黒髪が俺の心を乱してゆく。
それよりなんで、俺はこんな修羅場に…
「知らないわ。さぁ、まこ、その子をあたしに渡しなさい」
「あこ、いいかげんにして」
「何がよ? お姉ちゃんのいう事は聞くべきじゃない? 」
俺の腕を掴む手の力が強まる。
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