「さて、みんな集まったかしら?」

金城先輩が言う。

「西岡さん、大内くん、たぁくん、めぇちゃん、千島さん」

金城先輩はここで、ふぅ、と息をついた。

「歴史研究部長の私がみんなを集めたのは、他でもない、私用よ!」

……誰も笑わない。

「ここ、つっこむとこ!もしくは笑うとこよ!」

もう!と小さく、金城先輩は呟いた。

「で、用件はなんなのさ?」

さっき、めぇちゃんと呼ばれた人が言った。

リボンの色からして、3年生、金城先輩と同い年だ。


金城先輩は急に真面目な顔になった。




「あげるわ。すべてとはいかないけれど。」