「俺な、」
アツシが口を開く。
「ん?」
あたしは顔を上げてアツシのほうを見ようとした。けれどアツシは抱き寄せる腕の力を強めた。
「苦しくない?」
「うん、大丈夫」
それからまた黙ってしまった。
「俺な、」
再びアツシが口を開く。
「お前のことが好きなんだ」
一瞬、時間が止まったかと思った。
あたしは顔が熱くなって胸がドキドキした。アツシにもこの音が伝わっているかもしれなかった。
「でもな、」
アツシは静かに続けた。
「彼女とはどうしても別れることができない」
あたしはアツシが何を言いたいのかわからなくなった。
「だから、」
だから?
「ごめんな」
なぜ謝るの?何に対しての“ごめん”?あたしは黙って聞いていた。
「お前が“会いたくない”って言うなら、もう会わない」
アツシはそう言うと腕の力を抜いて、あたしの顔を見た。
“会いたくない”なんてそんなこと、あたしが言うわけないじゃん。
彼女と別れることができない理由は気になったけれど、聞く勇気がなかったし、そんなことは今のあたしにはどうでも良かった。
アツシが口を開く。
「ん?」
あたしは顔を上げてアツシのほうを見ようとした。けれどアツシは抱き寄せる腕の力を強めた。
「苦しくない?」
「うん、大丈夫」
それからまた黙ってしまった。
「俺な、」
再びアツシが口を開く。
「お前のことが好きなんだ」
一瞬、時間が止まったかと思った。
あたしは顔が熱くなって胸がドキドキした。アツシにもこの音が伝わっているかもしれなかった。
「でもな、」
アツシは静かに続けた。
「彼女とはどうしても別れることができない」
あたしはアツシが何を言いたいのかわからなくなった。
「だから、」
だから?
「ごめんな」
なぜ謝るの?何に対しての“ごめん”?あたしは黙って聞いていた。
「お前が“会いたくない”って言うなら、もう会わない」
アツシはそう言うと腕の力を抜いて、あたしの顔を見た。
“会いたくない”なんてそんなこと、あたしが言うわけないじゃん。
彼女と別れることができない理由は気になったけれど、聞く勇気がなかったし、そんなことは今のあたしにはどうでも良かった。

