side:響

…ホンマにしょうがないやっちゃで、鈴は。

俺は鈴が飛ばしてきたご飯粒を“Myハンカチ”で拭いた。

この“My”は絶対必要やで!!

とりあえず、俺も食うか。

鈴はまだまだかかるやろうさかい。

そう思うて余裕で俺もランチを食い始めた。

せやけど、チラッと見た鈴のオムライスはもぅ半分近く無くなっとった。

…まだ10分も経ってへんで??
あり得へんやろ!?

口の周りはケチャップで赤く染まっとる。

…見なかったことにしておこう。

「なっなぁ、亮!!」

「ん??何だ?」

「志穂ちゃんとの馴れ初め、聞きたい!!」

「はあぁ!?」

「なぁ~ええやろ??なっ?なっ?」

「ウチもウチも!!」

「えっ!!///」

「お前はまず、口のケチャップ拭かんかい!!」

そう言うと鈴は、しぶしぶ口を拭いた。

俺の“Myハンカチ”で!!(TДT)

ちゅーか、どっから取ったんや。
俺の“Myハンカチ”!!

ほんで、口を拭いた鈴は身を乗り出して志穂ちゃんに迫った。

…俺の“Myハンカチ”はそこにポイッですか、鈴ちゃん…。

「ほら!!ちゃんと口拭いたで!!せやから教えてぇなぁ~」

「せやな!!今朝は聞けへんかったし」

俺は鈴に好き放題、ケチャップをつけられた“Myハンカチ”をポッケにしまいながら続けて聞いた。

…そこッ!!汚い言うな!!
仕方ないんや。だってこれ、お気に入りやったんやもん!!