両思いになったぼくたちは、周りにびっくりされながら、たくさん一方的な喧嘩をしたりしながらすごした
「ねえ、気になってたんだけど」
「うん?」
「あの日、私は野呂くんが好き。野呂くんは私を好きかもって言ったよね」
「うん」
「かもって何!?かもって」
「だって、あの日気づいたばっかりなんだから。自信なくて」
「なんか悔しい…」
「今はちゃんと両思いだし、いいんじゃない?」
「うー…。なんか負けてる気がする」
「勝ち負けあるの?なら、ぼくも結構負けてるよ」
「やっぱり何か悔しい〜っ!!」
中々素直じゃない春川さんは、たまに素直だとすんごく可愛い
素直じゃなくても、隠した気持ちにちゃんと気づければ同じくらい可愛い
春川さんは気づいてないんだろうな
きっと吉野さんとぼく以外誰も
気づかなきゃいいなって、本当は思ってるんだけど
「これでやっと、美味しくチョコ食べれるや」
「やっぱり負けてる〜っ!!」
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