バシッ、バシッ 『うわまじ久しぶりだな、この感触』 颯太が甲子園に行ったのは、今から二年前のこと。肩を痛めながらも最後まで一人でマウンドを守り続けた。 その代償として、二年間の投球禁止。颯太の高校野球はあっという間に終わってしまったんだ。 「肩、痛くないの?」 『ああ。もう完璧だよ』 ボールを投げながら言葉を交わす。 「大学、受かったの?」 『うん。県外に行く』 その言葉を聞いて、思わずボールを落としてしまった。